ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~取引先を分散させることが個人事業存続の道

 1年10ヶ月個人事業主をやっていますが、元請の数もいい感じで増えています。どんな事業でも言えますが、その元請からどんなにいい原稿代をもらっても絶対やってはいけないのは専属(1社)下請です。これはいい事例があります。『少年ジャンプ』です。私が子どもの時、「〇〇先生の作品が読めるのはジャンプだけ」とジャンプの中に書かれていましたが、潰れていった漫画家も数多くおり、子ども心に〇〇専属って危ないんだなと薄々思っていました。そして大人になって建設業で勤務していくと、専門工事業界の人々が1社下請で倒産した事例を色々と説明してくれたことにより、ずっと後になって独立した時に、1社下請からの脱却こそが事業継続の道と思ったのです。

 これはライターだけではなくすべての業種に販路や取引先の拡大は重要です。ちなみに、異業種交流会やセミナーはあまり役に立ちません。私は基本両方とも行きません。特に名刺交換を目的としたセミナーなどは意味はありません。名刺交換の意味はやはり広報や編集部、PR会社だと思います。

 やはり人に困っている編集部に地道に売り込むことが大事で、ちまちまと元請先が増えるようになりました。気が合えばそのまま仕事の話になります。なんだかんだいって取引先をそれぞれ大事にしていけば、何とか取引先も増えていきます。また、ここを報道して欲しいという広報もあり、広報と編集部の間を取り次ぐことも結構感謝されます。

 商売をやっていくうえで必要なのは取引先の拡大という基礎をつくっていくことです。ライターを商売というと語弊があるという人もいますが、スタートアップの時は、まずは取引先の拡大です。ライターになると言うことは基本、WEB会社、出版社や新聞社の下請になるわけですから、下請としての社会性は必要です。ただし腰の低さはあっても卑屈になることはありません。それはお互い人間同士のおつきあいです。

 怖いのは、あの人とよく知っていて友達だから商売はなんとかなるというケースかもしれません。商売をやっていくうえで人脈は必要ですが、人脈に頼りすぎると、新たに開拓する意欲が失われます。そうすると取引先の拡大に失敗します。

 私はいろいろと取引先の拡大に向けて動いています。一番、理想のカタチは1社3万円×10社というのが最高です。ただしそうはいかず、やはりその時にある会社がこれだけ仕事をやってくれと膨大な仕事の依頼がある時はそちらに集中します。その時、売上げ目標30万円だとしたらその会社の占める割合が20万円ということはよくあることなのです。やはり特集とかまとまった仕事の依頼はあります。

 ですからライターというのは誰も同じだと思いますが仕事の分散や取引先の拡大は難しいのです。私も本当にまだまだです。