ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳からの個人事業主~現役復帰の誘い

 沖縄旅行から少したってからある日の頃、旧知の人から一本の電話がかかってきました。詳しくは話せませんが、現役に戻らないかということでした。現役に戻れば、それはお金も入り、その仕事内容はよく知っていますが、私はその仕事を担うことによって、私自身が幸せになれるとは思わなかったのです。

 その人は私が会社を退職していることを知っており、ひょっとしたら今は無職なのではと思ったのかもしれません。しかし、今、私がどんな仕事をして、何をしているかをまったく知らなかったようです。人間は結構、自分以外のことは関心がないものです。

 まあ、その仕事を誘ってくれたことは光栄です。何よりも自分の力量をそれなりに評価してくれての誘いですから。とはいえその仕事はもろに政治にからみ、身分的にも副業をすることができません。ということになると今、私がいろいろなところで書いているニュースサイトその他すべて辞めなければなりません。それに社史編纂は途中から放り出すこともできません。

 もちろん、一度は個人事業主をやってもサラリーマンに戻る人もいます。それは各人の選択ですからそれはいいと思います。ただ、私は2年間頑張って、クライアントや取材先を確保してきたのですから、それを放棄するのはもったいないという計算も働いています。

 しかも、現役に復帰すれば旅行もできませんし、そもそも妻に相談すれば真っ先に反対することも分かっていましたので、その人には丁重に断りました。実際、後からこの話をしたら、断って正解と妻は話していました。

 妻としてはお金は稼げなくても今の生活が幸福であり、それを壊すような仕事に変えることは好ましくないと考えているのです。確かに安定という観点からすれば、現役に戻った方がいいです。

 加えて、私がもう少し若くて政治に対して野心があれば話は別です。政治にコネができれば、ひょっとしたら、どこかの市議会議員になれる可能性もあります。ほかの人はわかりませんが、そんな生活が楽しいとは思えません。政治に野心がなければこの仕事に就く意味はなく、静かに暮らす方が正解なのでしょう。実際、この仕事を経て、市会議員になった人は多いです。

 私は人間がどの仕事を選択するかについては、「幸福」と「満足」がポイントだと思います。50歳代中盤に入り、シニアの仲間入りしている私にとってはそろそろ自分の満足のいく仕事をしたいです。

 人生は思った以上に短いです。野心と幸福、人間にとってどちらが大切であるかよく考えて仕事の選択をした方がいいです。

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