ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~急ぎの依頼への対応策

大阪北部地震が発生し、今でも余震があり、当該地域のみなさんは大変だと思います。また、亡くなられた方にはご冥福をお祈りいたします。

で当日、私は1つ、原稿を書き終えた後、昼寝していました。やはり、先月から今月にかけての11ページ特集号をほぼ1人で担当するのは堪えましたし、疲れたというのがホンネです。

なので特集完了後、原稿執筆はいつもよりも少なめでした。

「今月後半は必死にならなくてもいいよね」

そんな感じで仕事に向き合っていました。

そんななか大阪北部地震が発生しました。

私は疲れていたので昼寝していますと、電話が何件かかかってきて、地震に関する原稿の依頼でした。この時、私は跳ね起き、指定された有識者や学識経験者にインタビューをし、一部は掲載され、一応は依頼はこなしました。

優先順位となればこれがトップに来ました。通常でしたら1件の記事で終わるのですが、複数の方からの依頼でしたので、3件原稿を一気に終わらせなければなりませんでした。

私は50を過ぎていますが、頭の切り替えは大事で、これは速報的な意味合いが強いため、すぐに仕上げなければならないことも理解していました。

オッサンだからと言って甘えるわけにもいきません。三本の記事を一気に書き上げるというのはそれでもきついのですが、依頼があるというのは悪い気はしません。編集部から頼られているのだなと良い方向に考えることにしています。

こういう時に大量の記事をさばけるかというのは個人事業主としての生き残りにもかかわってきます。

「いざとなればあいつは頼りになる」

そういう評価になればいいのです。これはオンオフをきっちりと分けるべきです。休むときは休みモードで結構ですが、大きな事件や災害があり、編集部から急ぎこの仕事をまとめて欲しいと言う依頼があれば、断るべきではありません。

私に電話がかかってくる時は急ぎの仕事が多いのですが、「この人からか」と思ったときは寝ていても仕事モードに切り替わります。

個人事業主は上司が存在しませんからつい甘えモードになることも分かりますが、急いで仕事をさばかなければならない局面に立ったとき、自身をどう律するかが問われています。

60歳から始める個人事業主~老後破綻を煽る証券会社

私自身、株と投信をいくつか持っているだけですが、特に日々売り買いはしていません。そんな暇があったら、原稿を書いています。

損をしない投資などこの世にありませんし、まあどうしても投資したいというのであれば、毎月100円からでも積立投信ができますので、それがいいかもしれませんが、私はあんまり投資はオススメしません。

積立投信で毎月5,000円ほど定期預金のつもりでやっていくとどれだけ儲かるか分かりません。定期預金と違うのは元本が保証されていません。当然、リーマン・ショック級の大暴落が来れば投信価格も下落します。それで大幅ダウンになって証券会社に文句言ってもカネは返ってきません。投資はあくまで自己責任で行なうものです。

そうはいっても私も証券会社のサイトを見ており、そこで感じたことは老後破綻の記事が満載で老後不安を煽る記事にあふれていました。

これはハッキリ言いますが、悪質性が高い記事が多いです。私の場合は50代で会社を辞めたので年収も大幅ダウンしましたが、同じく生活もダウンサイジングしました。

これらの記事で感じたことは現役時代と同じくらいの生活費がかかるという試算ですが、そんなわけがなくてリタイアすれば生活もコンパクト化しています。

証券会社での記事の発信元は、おおもとは、フィナンシャルプランナーです。もちろん、ポジショントークであることは理解しますが、たとえば足りないお金が「これだけあるんです」と強調されても、私は、「働けばいいじゃん」と反論したい気持ちがあります。

実は、老後については働くことと+年金などで何とかなるもんなんです。本屋に行くと、この手の本は売れていますがそうそう神経質になる必要はありません。

あるシミュレーションでは60歳定年を迎えるといきなり収入がなくなるという計画ですが、再雇用、転職、個人事業主へのジョブチェンジなどでいくらでも働いている人がいます。

60過ぎて現役時代と同じような贅沢をするという人が日本にどれだけいるか分かりませんが、生活のコンパクト化と働き続けることで老後破綻になることはないと考えています。

煽らないと株や投信が売れないという気持ちは商売ですから理解できます。ただいたずらに煽りすぎても社会不安を醸成するだけです。

60代以降はいろいろな道があります。働く場所も多いでしょう。私は50代前半から60歳以降の働き方を模索し、自分の身の振り方をそれぞれが考えていった方がいいと思います。

そうすれば定年を迎えても不安な人生を送ることもありません。

 

60歳から始める個人事業主~取材を通した「大人の学び」

私は根本的なところは大学生の頃とあまり変わっていないような気がします。オタク気質、アニメ好きなどは大学時代からそのまま引き継がれています。

大学生から見ると50過ぎたオッサンを大人だなあと思うかも知れませんが、私は私のままです。

とはいえ、人間は知らないうちに徐々に変化していきます。それが進化か退化なのか分かりませんが、30年間建設関係に勤務し、退任後、いろいろな業界や業態をしていくうちにそれを吸収していくと、自分が学んでいく感覚を覚えていくことに気がつきます。

建設業以外の取材をすると大変新鮮です。

「なるほどこんな考え方があるのか」「面白い考えだ」とさらに視野が広まっていきます。これがフリーライターのいいところでしょう。いろいろな媒体に掲載する役割を果たしますが、やはり1つの媒体ですと視野が固定化されてしまいます。

「大人の学び」というのはいつでも取材を通して、できることに気がつきました。それに学ぶ相手というのは年齢、人種、男女問わずさまざまな方から可能です。

大学に再入学しなくても「大人の学び」は取材を通して可能ですし、ライターという立場で執筆活動をしていると意外な方とも会うことはできます。

これがほかの業態であれば可能であったかどうか分かりません。

ただし、「大人の学び」を行なうにあたってはやはり自身の謙虚さや未熟さを認めることも必要で、自分が勉強不足であると言うことを認識する勇気も必要です。

これは実はなかなかできません。

誰しも自己評価がそれなりに高く見積もりますが、自分の子供のような年齢の社員の方から取材を通して、勉強になりましたよと伝えることは、負けたような感覚にとらわれるかもしれません。

でも50を過ぎたら、「勝つ」とか「負け」という感覚から自由になってもいいのです。

もっというとサラリーマンではないので、「敵」という相手もなくなっているなかで一番できることは相手から吸収することです。

いろいろと考えていますが、サラリーマンでも「大人の学び」は可能です。50、60過ぎても多くの方から知見を吸収できる楽しさを覚えてもらえると生きていく楽しみも生まれます。

 

 

60歳から始める個人事業主~徒歩は健康寿命を延ばす

個人事業主になると足腰が弱くなる可能性があります。悠々自適と言えば聞こえは良いですが、ひきこもるのはよろしくないです。

サラリーマン時代は家でも規則正しい生活を続けてきましたが、個人事業主になってもその生活リズムを維持しています。

私は細く長く働くべきと提案しているのはカネのことだけではなく、健康寿命を延ばす意味でもとても重要だからです。

クラウドソーシングだけでは、家での仕事でほぼ完結しますが、やはり取材込みの仕事をすると嫌でも、歩くことになります。

実は5月の連休中ずっと家でライティングをした際、すごく足腰が弱ったことがあり、

「これはいけないなあ」と思いました。

連休が終わった後、取材を再開しましたが、歩くのがしんどかったです。やはり、歩くことは健康寿命を延ばす意味合いからも大事だとあらためて感じました。

いろいろな人と会うことで刺激になりますし、またこちら側も話すことによって、若さも維持できます。

ですので私は自転車を使わず歩くようつとめています。私はよほど疲れたとき以外、今はタクシーを使用していません。サラリーマン時代一番無駄な経費は、タクシー代でしたのでこれをバッサリと削りました。

「もうだめ。疲れた。タクシー」というのが口癖でしたが、やはりサラリーマン時代は想像以上にいろいろありまして疲れやすい体質になっていたのでしょう。

意外とこのタクシー代はバカにならず結構な出費でした。

宮仕えをやめて以来、ある程度健康を取戻し、歩くのが割と楽しみになりました。また、妻と一緒に暇な時は家から少し歩いて、いろいろな買い物もしますが、これも悪くない運動です。

そして周囲を歩いてみると、「お、こんなところ開発している」「ここも家が建つのか」といろいろな発見もあります。周囲でも世の中見るべき所はたくさんあります。

私は医者でないため、サラリーマン時代なぜ、疲れやすかったのかは分かりません。

私たちが人生の後半戦を生きる上でもっとも重要なことは健康を維持することです。仮に定年退職してひきこもると足腰はあっという間に弱くなり、健康寿命も短くなる。。そういう人生は望ましくありません。

やはり適度な運動と徒歩は後半戦を生きる上で欠かせないと思うのです。

60歳から始める個人事業主~自活する方法について

フリーランスとして、自活する方法はさまざまありますが、やはり、人脈と得意分野をつくることに尽きます。具体的にどうすればいいのかといえば、なるべくなら前職で培った技能を活かした方がいいと考えています。

フリーランスになる前は一度はサラリーマンを経験した方がいいです。最初からフリーランスはさすがに無謀です。

いろんな人脈が形成されることで仕事は間違いなく忙しくなります。というのも頼まれる先は1つや2つではなく、複数のクライアントから、この記事を掲載して欲しい、あの人に取材をして欲しいといろいろと頼まれるからです。

私はこうしたクライアントからの依頼は最大限に応えております。この対応力はサラリーマンを経験しないとなかなか難しいかもしれません。いくつか難しい取材もありますが、手づるは財産と言いますように、何とかやり遂げています。

ですのでこの対応力を研さんするだけでもサラリーマンを経験した方がいいというのが私の考えです。

もう1つは自分がやりたかったことを思い切ってチャレンジするのもいいです。現役時代に実はをこういうことをやりたかったが、会社が同意してくれないということもしばしばありました。その点についても今は楽しんでいます。

クライアントから面談を要望された場合、喜んで訪問します。会うことは大事であり、お互いに人となりを知ることで仕事はスムーズに進みます。それはクライアントも同じで最初にお目にかかりたいというやりとりからはじまります。

そこで私もクライアントに対して、自己紹介をするのですが、やはり大切なことは常識的に振る舞うことです。お互い社会人ですから、振る舞いは大切です。

このあたりは前にも書きましたが腰の低さが肝要でしょう。

そのため、私にとってはランサーズやクラウドワークスのようなクラウドソーシングはどうも相性が悪いです。

クラウドソーシングの中には、「こんな大事なことを面談もしないで決められるのかな」と思うこともありますが、そのあたりよく分かりません。

ただし私は現役時代にクラウドソーシングを活用していましたので、まったく否定していません。フリーランスになる前に、副業としての利用は悪くありません。これを本業にするのにはなかなか厳しいかもしれません。

いずれにしても自活する方法としては人脈と得意分野の形成ですが、それをどうすればいいのかといえば個人の力量によります。どのような手段にせよ、この2つを獲得すれば、仕事はそれほど困ることはありません。

 

 

60歳から始める個人事業主~雑談と人脈

私の場合、その時点ではカネにならない面談もあります。しかし、それが後々、生きてきて、太いパイプをつくることになります。個人事業主フリーランスは目先のカネだけではなく、後のパイプをつくる努力が先でしょう。

とはいえ実は私はそれほど人付き合いがうまい性格ではないのです。どちらかといえば1人でいることが好きなのですが、事務所兼自宅にずっとひきこもっていますと人恋しくなるので積極的に人と会うことにしています。

もちろんそれは取材の時もありますが、人脈作りにただ意見交換や雑談をする場合もあります。こういう時こそ食い込みが大事です。

ですから目先のカネと人脈のどちらを優先すべきかと言えば、あきらかに人脈です。

繰り返し申し上げますが、フリーライターで最も重要なのは人脈でありますし、そして今の人脈に満足することなく、拡大していくことも必要なのです。

フリーライターは孤独な存在ですのでやはり、取材の枠を広げるためには雑談しつつも、企業・団体関係者と意見交換していくことが大切です。

私の持論としては「敵を作らず、味方を増やした方がいい」ということがありますので、いろんな人と会うのがモットーです。

ところで60歳を超えるといろいろと余裕があるでしょう。60歳からは一兵卒としての仕事が大事というのはかねてから申し上げてきましたが、いろんな世代、会社員と会って人脈をつくることが大事です。

私の場合は確かに建設業の仕事が多いのですが一方、意外な仕事もしていることから驚かれることもあります。やはり仕事が偏ることはどうかと思いますのでまんべんなく仕事を増やしています。

1回、人脈をつくっていきますと、仕事もスムーズに進みますし、取材を申し込んでもすぐOKになるケースも多く、先方もいろいろと話してくれるようになります。

ですので私としてはなるべく「取材あり」のライティングを引き受けることが多いのです。

これはどの世代にも共通していますが、年を取れば取るほどコミュニケーション力が個人事業主にとっては必要です。

個人事業主の信用力は個人に由来するものですから、信用力を高めるしかありません。そんな私でも悔しい思いをしたことがあり、あるニュースサイトでの取材で、はじめて会った社長から、「キミが変な記事を書いてもフリーライターだから責任は取れないだろう」と言われました。

確かにその通りですが、個人事業主の信用はこの程度かと思い知らされた実例でした。

これがA会社の編集部記者でしたら話が違います。会社が責任を持って、その記者を保障するからです。フリーライターにはそれがない。

ここにフリーライターの難しさを実感しているところですし、甘い世界ではないと常々申し上げていますが、私もそのあたり努力を積み重ねているところです。

 

 

 

60歳から始める個人事業主~勝ちとか負けにこだわらず

人によっては無責任を受け止められる発言かもしれませんが、50歳過ぎて、「オレは勝つんだ。あいつには負けたくない」と必死になるのも結構かもしれません。しかし、水を差すようで申し訳ないのですが、この世代になったら、「勝ちとか負けとかどうでもいいではありませんか」と提案したいです。

ただ、これが役員のポストを争うのであれば話は別になってきますが、役員の芽がなくなっているのであれば、嫉妬心を抱いてもあまり意味はないです。

私はサラリーマン時代は役員になれないことが分かっており、実力ではなく周囲の同情で部長を拝命しただけに過ぎませんから、かなり前から、周囲にも嫉妬心を持たず、割合に「勝ち負け」にこだわることについてあまり意味がないと考えていました。

「負けず嫌い」というのは若い時はいいでしょう。また、ライバルがいれば自身も成長しますし、自分も鼓舞するようになります。それはあくまで若い時に限定した精神であれば良いのですが、50歳を超えると、自然にありのままの自分を受け入れていった方がいい気がするのです。

このありのままの自分を受け入れるということはすごく大切なことで、自身を客観視することでかなり穏やかな人生を送ることができました。

自身の満足度・幸福度を高めていけば、他人に対して嫉妬心も抱くこともなく、淡々として人生の後半戦を生きることができます。

とはいえ、この考え方が広がってみなさんが「そうだよね」ということになりますと、会社にとっては都合が悪いでしょう。競争を煽ることで、会社としては最大限の利益を得ることができますので、サラリーマンが「勝ち負け」にこだわらなくなったら、会社は成長しなくなります。

ただし、シニアやミドル後半の生き方としては、そろそろサラリーマン人生終盤戦です。再雇用でフルタイムで働いたとしても報われるところは少ないです。先日、ある研究所の調査ではシニアの仕事量の負荷が高まっている傾向にあり、仕事の満足度が減少している結果が発表されたことを受け、私も思うことがありました。

私はシニアやミドルがもう少し、幸福な生き方を選択し、仕事の満足度も高めていくことが人生の後半戦を豊かにしていくことがもっとも恵まれた人生になると考えております。

そのためにはつまらない嫉妬やプライドも捨て、勝ちや負けにこだわらずありのままの自分を受けて入れ行くことが大切です。