ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~退職金のワンチャン狙いは止めた方がいい。千葉県銚子市の教訓

退職金は結構なカネが入ってきます。私は最後の会社は15年ほど勤務し、まあまあな退職金が入ってきましたが、それを元手に何かをしようという気はなく、貯金しています。

確かに大学卒の23歳から60歳まで勤務すれば1500万円越の退職金が入ってくるでしょう。人生カネがあるとワンチャン狙いで投資、起業で大金を使いたい気持ちが出てきます。

しかし、60歳を超えたらワンチャン狙いで大金を動かすべきではありません。

いい教訓があります。私はかねてから地方自治に関心があります。千葉県・銚子市の教訓を紹介したいです。

銚子市と言えば水揚げ量日本一、野田市キッコーマン知名度には負けますが、ヤマサ醤油ヒゲタ醤油という醤油会社があり、昔、甲子園で銚子商業が日本一になったことのある知名度の高い市です。ちなみに、千葉県内の市制の序列では千葉市の次の第二位です。

しかし、千葉県の試算では、2000年から2030年までの間の人口減少率はマイナス29,000人の -37.5%となり、県内1位の減少率となることが推測されています。

実は消滅可能性都市にも上げられ、放置していくと銚子市そのものが消滅する可能性があるのです。

そこで大学を誘致しませんかという話が持ち上がりました。一時期、話題になった加計学園千葉科学大学です。銚子市としては人口減少も続いているし、このままだと衰退の一途なのでワンチャン狙いで大学を誘致することになりました。しかし、これが裏目に出ました。

mainichi.jp

財政団体とはしばしば会社の倒産にたとえられますが、現在これに該当しているのが、北海道・夕張市のみです。ただし、結構な自治体が再生団体に転落する可能性があり、銚子市もそうなる可能性があるとのことです。銚子市としては千葉科学大学誘致で学生が大量に入学し、昔のような賑わいを取戻し、借金も返せるという一種のバクチを打ったわけです。

しかし、加計学園は特有の問題として自治体からお金を持ってくると言う補助金ビジネスを繰り返しているのです。自治体から補助金を引っ張ってきて、大学建設を行なうものです。ですから、加計学園が建設した大学にかかわる自治体は体力がないところですと一気に財政難に陥ります。よくまとまっているのがこちらのブログです。

buzzap.jp

加計学園というと安倍首相と友達で優遇されている点ばかりが強調されていますが、自治体に甘言を弄した銚子市補助金問題はもっと報じられてもいいのです。

私は加計学園に問題があるとは思いつつも、かつて栄光に満ちていた銚子市がバクチを打ったことと自身の老後について思い馳せたのです。

実は、千葉県で東京近辺の市川市船橋市のような自治体でなければ、どこも財政的にはかなり厳しいことは否定できませんが、大きなハコモノ行政に手を出すと自治体が倒産する可能性があるということです。私はかねてから身の丈のあった行政をすればそうそう倒産することはないというのが持論です。

そこで60歳になったら、銚子市を鏡として大きなバクチを打つべきではないという持論があるのです。

それにしても銚子と言えば、ゲーム・アニメの『アマガミ』の舞台でしたので何とかならなかったのかという思いもあります。

生活もメリハリを付けつつ、大きな支出が発生しない程度の贅沢であれば生活も何とかなるものなのです。個人の生活が破綻するのは巨大支出によることが多いのです。それは自治体も同じなのです。