ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~個人事業主になって失うものはこの三つ

 サラリーマンは、よくも悪くも会社の看板を背負って仕事をするわけですから、会社の信用度が高いと仕事もスムーズに進みます。前職は国からの天下りを抱えていたので、信用度については小さいながらもかなり高かったと思っています。

 そんな会社を私は飛び出して個人事業主に転じたのですが、失ったことは三つほどあります。一つは、「会社の看板」です。前職は国の認可を受けているので、それは信用されています。

 私は営業の仕事はしなかったのですが、個人事業主は営業力が求められます。何しろ顧客ゼロ、売上ゼロからスタート、仕事がなかったときはチラシ配りのバイトもやっていました。「会社の看板」がなく、個人の信用度によって仕事が来るわけですから、実績をコツコツと貯めていくことが大事です。

 編集部から、「お、こいつは使えるな」となると、仕事が来るようになります。このあたり、サラリーマン時代は苦手だったのですが、自己開示は必要です。「私の得意分野はここです」とアピールしたりします。このブログも自己開示のうちの一つです。

 次には「定収入」です。簡単に言えば月収とボーナスです。個人事業主の視点では、サラリーマンを羨ましいと思う点です。売上がなかったら定収入がなくなるわけですから、生活できなくなります。しかも、ライターの仕事をやって気がつきましたが、仕事が終わって二ヶ月後に振り込まれる場合もあります。

 だから大事なのは貯金です。半年くらい何も仕事はなくても生活できる貯金は必要です。ライターは現金商売ではないのです。これは推測ですが、貯金がなくてライター生活を廃業した人も一定数いるだろうと想像しています。

 さらに次は、カネに対する信用がまったくなくなります。何回か書きましたが、個人事業主は、金融機関からの信用度がまったくありません。銀行や証券会社にいくらカネがあるかなんて関係ありません。ただ、私の場合は自宅があるのでまだ信用はあるかもしれませんが、社会的信用はありません。この社会的信用は、本当に露骨に出るもので、前職で面倒見た自治体の人は私が会社を辞めた瞬間、まったく相手にしませんでした。世の中こういうものです。

 しかもライターは参入職壁が低いですから、言うほど儲からないです。さらに意味がなくなるのは、「前職の役職」「出身校」です。ライターは学歴や前職の役職はなんの意味もなくなります。個人事業主になって失うものは3つほどあげ、意味がなくなるものを2つあげました。この5つのことに固執すると、個人事業主を開始するのは難しいと言うお話しでした。