ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~名ばかり管理職って大変でしたねえ

管理職というと何か立派に聞こえますが、名ばかり管理職というのはコスパ最悪でした。人事権も決裁権もないので、なんのために課長や部長をやっているか意味が分からなかったです。

最後の役職は部長職ですが、何一つ決裁権や人事権がなかったのですから、仕事が大変な割りに、あんまり意味がなかったと回想しています。

業務量的には係長や課長補佐級をこなしつつ、決裁権は一切ない。メンタル的には私は現役時代、結構やられました。

今、日本では「名ばかり管理職」がすごく多いですが、この人たちは私同様メンタル的に参っている人は多いと思います。

サラリーマンであれば大企業ですと、部長まで昇格すれば悪くないです。中小企業ですと、執行役員まで行きたいところです。目指すのであれば、取締役本部長まで出世できればかなり恵まれていると言えます。このあたりの役職であれば名実ともに管理職と言っていいです。私はこのランクが本当の管理職だと思っています。

前職の場合は役員はすべて天下りで占められていますので、基本、天下り役員が失敗しても、この人たちに傷を負わせるわけにはいきません。天下り組は責任を問われることはありません。また、社長の友達組も同様です。そうなるとある程度の役職をもたせ、責任を負わせる役職はどうしても必要でそれがプロパー組の部長職になります。

ヤクザではないですが、誰かが責任を取るとなると、「名ばかり管理職」となるわけで、プロパー組の部長職は年収が安い割りに責任を負うという、あまり得ではない役職でした。

 ただし私は、「名ばかり管理職」であったため、実務を覚えて今のライター業に役立っているので悪くはなかったのですが、これを再雇用まで続けるとなるともっとコスパ的に悪くなり、60歳で定年退職を考えていました。

大企業とは異なり、部長職といっても中小・零細の実態はこんなもので、しかも権限がまったくないところで働くというのもモチベーションが沸きません。やっている業務は係長級でありつつ、責任を問われるときだけは役員並というのが名ばかり管理職の実態なのです。

私が淡々と50代前半でこの役職を手放したのはこんな理由もあり、これがもし仮に年俸800万円~1000万円であれば、我慢して残っていました。しかし実態の年収は知れています。

名ばかり部長って世の中にはたくさんいますが、私は心の中では折り合うことはできませんでした。給料が破格に安いだけではなく、権限がないというのも仕事をしていく上でかなり辛いです。給料は大企業の課長補佐級で、権限がまったくない名ばかり管理職は続けるべきではありません。体のいい使用人です。

私はあまり他人に助言めいたことはしないのですが、「名ばかり」であれば、60歳を超えた時点で個人事業主を立ち上げるというのがいい選択だと思います。