ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

地震の予知や予測はいつからできないと気がつきましたか。

私は阪神・淡路大震災の際、地震予知・予測は難しいのだなとうすうす感じ、3.11の東日本大震災でこれは無理だなとほとんど確信を持ちました。

私は地震関係の予言については信じていませんし、それでパニックを起こせば問題です。ただそれ以前、現在の科学を総動員しても地震予知・予測が難しいことは科学の限界も感じています。

ただしいつかは科学が進歩し、地震予知・予測は可能であるとも信じていましたが、今では私が生存中は無理だとも思っています。

私はある大学の先生に、ズバリ「先生。現在の科学的見地では地震の予知予測ができないことはいつから気がつきましたか」と質問しました。

その先生は1980年代末と答えたことで結構ショックを受けました。当時は、「東海地震」が明日にでも来るような報道が多く、予知・予測に関する情報が多かったのです。

この先生は東海のデータを収集し、解析していた研究をしていたとのことですが、「これをいくらやってもダメだなと思ったのが1986年頃で1980年代末には、もう地震予知・予測は現段階ではいくらやっても無理」と結論づけたとのことでした。

内閣府など国が認めたのが2017年ですから、ようやく国も地震予知・予測は現段階では困難との知見を発表しています。

当時、地震学者の人々も予知・予測はできるという人もいたり、無理という人もいて混在はしていたとのことでした。

ただし、おおぴらに無理ということを言える雰囲気ではなかったとも言っておられました。私としては地震予知・予測は現段階では不可能と発表して欲しかったですねと先生に話しました。

その意味で日本は学術でも空気により支配されているともいます。

今、冷静になって考えると地震予知・予測の領域はオカルトだったのかもしれません。冷静な議論をしていればここまで多額な予算をつぎ込むこともなく、防災での知見から議論を進めていけば防げていた被害もあったでしょう。

でも地震学界もやはり、地震予知・予測の問題について一度は総括して欲しかったです。いろいろな政治的な思惑もあったのでしょうけれど、最後に声明文は発表して欲しいです。