ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

企業は戦略的採用活動を

今年の春に卒業した大学生の就職率は97.6%と過去最高だ。特に関東地域の就職率は、98.8%で空前の売り手市場となっている。今年の就活戦線は昨年以上となっており、優秀な就活生は、1人6社の内定を得ている。

就職は一生のことであるから、しっかりと売り手市場を活かし、チャンスをものにして欲しいものだ。

この空前の売り手市場になった背景には、日本の社員が高齢化し、団塊の世代も再雇用で延長してきたが彼らも70歳を迎えていることから、本格的に引退し、人員不足になったことにある。会社に若手が少ないことから、新しい血を入れる必要がある。

 

求められることは世代交代なのだ。ただし、中小同族零細企業の中には、この売り手市場を理解せず、「入社させてやっているんだ」という上から目線の圧迫面接があることも事実。大手企業は、急いで優秀な就活生を囲い込み、連絡もまめにし、面接の時も「ほめることが大事」を心得、就活生が来ると全員で挨拶する会社もある。

 

大手と中小ではリクルート戦略に大きな差があることは否めない。学生も大手思考は相変わらず。中小を受けるのは腕試しと面接する慣れするためと公言する就活生も多いのも事実。そんなところで、圧迫面接をする中小同族会社もあるが、これでは誰も入らないだろう。中小同族会社も早急にリクルート戦略を見直さなければならないときに来ている。

 

求められるのは戦略的採用である。今日は7月1日だが、6社内定をもらった就活生がそろそろ辞退を申し出る頃。

 

辞退された会社は真っ青だが、それで就活も長期化している実態もある。イマドキの学生は、バブル時代と違って働いたからといって最後まで会社は面倒を見ないこともよく知っている。

 

それならば、福利厚生がしっかりとして、大手企業にターゲットをあてている。大手志向は昔からだが最近とみに強くなっている。

 

今の時代、会社が面接をして入れてやるという上から目線の態度では就活生は見限る。もう氷河期時代は終わったことを企業側は認識すべきであるし、就活生も会社を選別している時代が到来し、しかも人口動態を考えればよほど不景気にならないかぎりこの傾向は続く。企業は採用活動を戦略的に行なう必要に迫られている。