ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳からの個人事業主~資本家の論理と道徳論

 本ブログは時に事業者向けに執筆することがあります。事業者の方々も日々の労務管理は大変ご苦労されているかと思います。

 今、正社員を雇用するのはなかなか大変です。その理由は社会保障の負担です。ある人を20万円で雇用しようとすると、厚生年金や健康保険は6万円の負担になります。これを労使折半になりますので会社側は3万円の負担になります。

 一方、会社はそこまで払っているのでもとをとりたい意向もあるのか、社員を徹底的にこき使います。当然、社員側も納得いきません。ですから労使双方に不満が生じるのです。

 私のサラリーマン時代、ふと感じていたことはその仕事は正社員でなければ対応できないものなのかと感じておりました。これはリクルートの取材でも勉強したのですが昔ながらの事務の仕事というのがほぼなくなっているようで、今の事務はなかなか高度で、株主総会にも対応できる能力の人を求めているとのことです。

 そこで人事も考えることは、正社員のあり方についての検討もするでしょうが、会社側からすると正社員に対しては相当なことを求めることになり、これを基幹社員とするならば、それ以外はパートか個人事業主への委託でよいと考える企業が増えるのは当然のことです。

 そこでパートか個人事業主に業務委託をすることが今後の会社の方向性になっていくと思うのです。ただし体力のある企業は囲い込みをするため、正社員を雇用するでしょう。しかし、中小・零細企業はなるべく外注化していくことが戦略的には正しいようです。

 ただし一番の問題は、外注化するお金がないため、社員を徹底的にこき使うことが時として見受けられます。これは会社のブラック化の道になります。私はブラック企業をみているとこんな仕事まで正社員がするのと驚いたことがあります。

 「そんな仕事までやったらいつまでたっても正社員は帰れないよね」

 当時のある企業を取材したときの感想はこれでした。これからの労務管理は全員が正社員である必要がなく、パート、個人事業主のそれぞれの仕事に分割していくのが望ましいです。正社員に求められる仕事はよりシビアになっていきますが、これからの人手不足時代では労務管理が鍵になっていきます。そこで、労務担当者はいろんなところに声をかけて人が集まるような仕組みをつくっていくことが大事になります。

 ここであえて言いたいのは、資本家側は自分だけが儲かればよいとエゴイズムに走るべきではありません。いつか書きますが、オーナーは、「お客様を幸せにしよう」といいますが、肝心の従業員が不幸せでは心が離れていきます。資本家は、まずは従業員を幸せにすべきなのです。資本の論理よりも幸せの論理で進めていけば、人は必ず集まってきます。

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