ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~外注化することで会社のブラック化は避けられます

 ブラック企業は、自社でなんでも業務をまかなう傾向があります。建設業界は前から、一人親方が増えていますがこれは会社からすれば理解できます。会社にとっては社会保険の負担が大きいため、この負担で会社が潰れます。すべての職人を自社で正社員化する企業は相当余裕がありますが、これは現実的ではありません。ですから最近のトレンドは仕事のある際、つながりのある一人親方を現場に集合させて、業務を完結させる方法です。

 中小・零細企業にとって正社員というのは大きな負担なのです。とはいえ、なんでも社内の正社員だけで業務をこなそうとすれば会社は一気にブラック化します。社長からすれば社会保険込みで雇用しているのだから、なるべく正社員を定額使い放題で使おうという考えが生まれることも理解できます。ところが正社員からすれば、税金や社会保険の分は減らされ、手取りになると減額になりますから、そんなにもらっていなくて、こき使われているのですから最悪です。会社側も社員側の両方が不幸になっています。

 そうなると夜遅くまで働く社員も疲労度が高まり、会社を去って行きます。それで次第に人もよりつかなくなり、人手不足になります。これは最悪の雇用のあり方です。なんでも内製化しようとすれば、会社は簡単にブラックになるのです。これは、「根性で乗り切れ」「少数精鋭」という社長さんの労務管理です。はっきり言いますが根性論での労務管理は最悪です。

 ではどうすればいいかといえば、中核的な仕事以外、次々と外注化していくのです。私はWEBニュースサイトなどで記事を書いていますが、編集者の仕事は管理だとすれば、ライターは実働部隊です。もし執筆も含めて実働部門が編集者が担うことになれば、編集者は相当疲労することになり、そもそも現実的な作業量ではありません。

 ですから経営者に言いたいことは、社員も生身の人間ですから、仕事の程度ということを考えるべきです。そこで外部にいい人がいれば、即座にスカウトし、業務の一部を委託するべきです。古いタイプの経営者は仕事は何でも内部で完結させようとしますが、この人手不足の時代では無理があります。

 正社員は、外注する人間の管理監督や指示を行い、もっと創造的な仕事を行うことで会社はさらに拡大していくでしょう。正社員の悲劇があるとすれば、単なる作業も同時にこなしているところにあります。プレイヤーとマネージメントの両方を担当しているところで疲労が溜まりストレスも溜まっています。

 ですから、正社員から作業を解放すべきなのです。その代わり正社員に要求されることは高くなります。単なる作業で忙しいという言い訳が通用しなくなります。ただし、創造的な仕事をするうえで必要なことは外部のブレインを囲うことです。自分の能力には限界がありますから、外部ブレインに智恵をもらい、次々と外注化していくことで自分の仕事も楽になりますし、仕事の中身も発展していきます。