ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~ニートの社会復帰

 よく社会は、ニートを働かせれば人手不足は解消できるのではと言う意見がありますが、自分がサラリーマンとして就労ができなくなったことから分かったのですが、それは難しいです。そして、ニートを正社員で雇用できるかというのも難しいです。そもそも会社はニートを雇用しないでしょう。国はニートの社会復帰の施策を検討していますが、フルタイムという発想にとらわれる必要はありません。

 前職で専門工事業者の社長インタビュー後、その会社の機材センターでゲームに熱中している少年に会いました。ゲームが本当に好きなんだなと思いつつ、私が雑談を向けても一切答えなかったので、社会性を考えるとやや困った子だなと思いました。

 社長に聞くと高校を卒業して一向に働こうとしないので、親から頼まれて鍛えているとのことでした。建設業界はゼネコンで施工管理をやっている人はそれなりに学歴も職歴もありますが、一方、専門工事業界はニートのような少年も預かることがとても多いです。親としても困っているのです。こんな子が独り立ちすればいい社会になるのになと当時のことを回想しました。

 「働いたら負けかな」「やるなら軍師」と堂々と主張されるニートもいますが、それなら個人事業主を行なってはどうだろうかと提言したいのです。私も、今は満員電車に乗ることはできませんし、サラリーマンとしては終わった人なので、ニートについて色々言える立場にはありません。ただ、世の中には、一般就労が難しい人、もしくは難しくなった人は一定数いて、その人たちを再生する道としては個人事業主があると提起しています。

 何も仕事をしないでお金を生み出すことは無理ですが、今は一般就労だけが仕事ではありません。サラリーマンが合わないのであれば別のフィールドで働くこともできますので、自身に価値を見つけることが脱ニートの道かなと思っています。

 私も時代が10年ずれていたら、間違いなくニートになっていたでしょう。たまたまネット時代が到来して、webニュースの仕事で需要が生まれたから、個人事業主をやっているのです。

 実は社会性が薄いニートが職場で働くことはすごく大変です。たいていは、元ニートをおもしろがってちょっかい出したり、嫌がらせをする嫌な人間はいるもので、その人から言わせると、「鍛えているんだ」との言い分ですが、元ニートからすれば迷惑なのです。自分も朝9時に出勤し、夜8時頃に退勤するという前職で行なっていた当たり前のことができなくなっているので、一般就労の難しさはよく分かっています。

 ですから、私のように毎日自宅で6時間働くという働き方に変えていけば何とかなっていくと思います。フルタイムや会社に行くと言うことにこだわるよりも、働き方を柔軟にしていけば、ニートが社会復帰していく道だと考えています。