ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~個人事業の生存率が低いワケ

 私は60歳から始める個人事業主を推奨していますが、最もコスパが良いのは、元手がかからない商売です。まったくゼロというのは難しいでしょうが、これまで培ってきた智恵・人脈・技能・技術・知識・情報などをもとに商売をしていくことです。もちろん、知識系商売は毎年バージョンアップしていくため、本や資料を購入することが必要ですから、少しのお金はかかります。でも金額的にはたかがしれています。

 実は個人事業主等の生存率は起業して以来、10年で約10%です。実は1年くらいで30%は廃業します。理由は儲からないからということです。でも問題はそんな単純ではないです。私は実はかなり何とかなっている方の個人事業なのです。

 まず飲食関係も含めて考えるとイキナリ都内中心部に立派な店舗もしくは事務所を開設し、内装も派手すぎるなど初期投資がガツンとかかるのは問題です。飲食ですと、1人でやるのも限界が来ますので、次には従業員を雇用することになるのでこれまたお金がかかります。また、飲食でなくとも事業拡大すると、またまたお金が飛びます。ホームページ開設など見えないところで次々とカネは出て行きます。

 次に倒産する要素は一社依存です。一社のみの下請であると、こけるのは早いです。

一社下請で、その会社から仕事が来なくなったら、明日から倒産です。収入の入り口はたくさんあったほうがいいです。どんな業種でも客数をたくさん持った方がいいです。

個人事業は小口の集客を徹底的に確保することに尽きるのです。実は、私はその点ができていないです。このままだと必ず危なくなります。そこで営業に力を入れ、客数を確保しているのが現状です。一時的に収入は下がりますが、客数の確保は重要です。

 私の仕事は一応ライターと名乗っていますが、基本的には1人代表、自分派遣みたいな仕事で編集部に成り代わって取材をするというものです。ですから人件費はかからない、事務所は自宅と初期投資を極端に抑えました。フリーライターというと偉そうかもしれませんが、実態は1人派遣会社に近いです。ただ、業務内容が取材・執筆に限定している派遣会社と言ってもいいです。

 私は個人事業主が廃業する理由は過剰な初期投資によるものが多く、競合が多いレッドオーシャンに飛び込んだことによるのではないかと考えています。そしてその過剰投資により、資金ショートを起こし、倒産・休廃業、解散の道に至るのではないかと思っています。

 たとえば長くもっている自宅兼蕎麦屋・中華屋にしている店はなかなか倒産しません。長年の常連がいることもありますが、基本、家族経営で人件費がかからないというのが理由です。ところが初期投資が巨額にかかり、従業員を雇用したり、一社下請の構造にしていくと長く持たなくなり、休廃業・倒産に至るのです。

 会社を大きくしようとすると、ダメなので、1人社長、自分派遣にすると意外と上手くいくものです。これについては私は結構自信満々で、スモールビジネスは作戦と戦略を組めば何とかなります。基本、うまい商材があれば、スモールビジネスは、たくさん儲けるという発想よりも家族がそこそこ食べていき、旅行も適度に行くという生き方です。