ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業主~年を取っても営業は地道にやったほうがいいです

 独立した際、最初に行なうべきことは営業と挨拶回りです。ライター業界はこまめに営業しないと仕事が来ないものです。

 ある程度、人間関係をつくるとこんな企画はどうですかと提示して、それを編集と共同で進めることになります。

 働いていていい感じで稼いでいるときも忙中閑ありで、営業しています。営業内容は、書けそうだなと思える媒体などを見つけるとメールで履歴書と職務経歴書を送付します。反応があるところとないところもあります。

 「こんなオッサンいらん」という反応もあることは理解できます。それは仕方がありません。

 あるところは面接して、その後、すぐ書面で契約を交わし、そのまま仕事をいただけることもあります。実は今のクライアントをこなせば食べていく分には困りませんが、営業は将来のクライアントの拡大です。

 実は私はサラリーマン時代、営業をやったことがないのです。広報系や社内ライターの仕事をずっとやっていました。それでも50を過ぎたオッサンを買ってくれるところがありますので世の中決して絶望に満ちたものではありません。とはいえ、押し売りではないですから、やはり誠実さを前面に出すことが肝要だと思います。

 私が個人事業をやって一番恐れていることは、『自営業の老後』にも書かれていた自分バブルの崩壊です。作者の上田 惣子さんも売れているときはすごくあったのですが、大病したり、諸般の事情があって仕事が来なくなったのです。

私が上田さんの仕事観に共感した部分は、「細く長く職人のように働く」ことです。ただそれには動きをとめてはダメで、ライター業界も1年間仕事をとめると忘れられてしまいます。私も別に有名になりたいとか野心がなくて、老後もライターでご飯が食べられればそれで十分なのです。

 営業すれば仕事が来るかと言えばそれも確約できませんがしないよりはマシです。だから私も結構自戒を込めている部分はあるんです。自分バブルが崩壊したら、食っていけなくなりますから、仕事の枠を徐々に増やしていく方針でいます。

 ちなみに上田さんは最終手段で旧知の編集者に仕事下さいと必死にお願いしたとのことです。上田さんは謙虚で職人肌の仕事の進め方で私の理想とする手法なのですが、それでも一時は厳しいときがありました。私はこれはおおいに参考にしたいところです。

 個人事業をやっていれば大金を稼いで、一方がんがん支出することもあると思いますがそれは危ないんです。自分バブルがいつ崩壊するか分かりませんので、営業は欠かさずやったほうがよく、支出もメリハリつけるべきでしょう。