ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60歳から始める個人事業~低姿勢で寛容な精神を

私の仕事は機関紙を作成し、それを発送する業務でしたが、この発送先も多く600部でした。当然、1人でできることではなく、他部署の女性陣に手伝ってもらいました。

その際、各部に低姿勢でお願いしたことは前コラムで書きました。雑談もしつつ、送付作業をするというのもそれなりに楽しく、よく恋バナもしました。

オッサンと女性社員が恋バナするというのはどうなのかと思われるかも知れませんが、既婚者なので適切なアドバイスはしたつもりです。

終わったら缶ジュースを奢ってお疲れ様の一言は忘れませんでした。あの作業は1人では不可能なので手伝ってくれた女性陣にはいまでも深く感謝しています。

私はそれほど能力があるとは考えていませんでした。小さな会社ですし、同情で部長になっただけで本格的に期待されたことではなかったのです。

どこにでもいる風貌の冴えないオッサンでした。

 私の性格の問題ですが、強気に出るとか、威張るとか、煽るとかそういうことがサラリーマン社会ではまったくできなかったのです。ですから多くの方から、「もっと強気でいけ」とアドバイスを受けましたが、それも無理でした。

ですから私はサラリーマン時代から自分のことを偉くもなんともなく、たまたまこのポジションにいるだけと自己評価についてはかなり低かったというのが実情です。

「情けないオッサンだな」「なにこの負け組オッサン」

こういう感想を抱く人もいるかも知れませんが、私はそれは否定しません。ですから元々、低姿勢であったので、個人事業主になっても20代や30代のクライアントに対してもあまり変わるところがなかったのです。

「じゃお前なにやっていたんだ」

という質問もありますが、雨の日も風の日も淡々と文章を書いて、新聞作成などの業務をしていました。

相手からすると低姿勢と受け止められるかも知れませんが、私としてはこの低姿勢が自然体でしたので、相手からするとめんどくさくないオッサンと映り、仕事がやりやすいという感触を得たのかも知れません。

やっぱり最後は、仕事のやりやすさであり、低姿勢というのはサラリーマン時代にはまったく武器にはならなかったのですが、第二の人生ではおおいに役に立っています。

ただ、若い方はともかくとして個人の感想ですが、50代を超えた方は威張ったり煽ったりする人がとても多かった印象があります。

私は50代はそれでいいかもしれませんが、60を過ぎるとそれでは困ることになると言いたいです。

個人事業や再雇用にしても、役職を離れますので、その際、最後に残るのは、スキルと人柄です。

私のカウンターパートナーは20代~30代ですが、その方々にも丁寧に接し、頭も下げ、お互いにリスペクトする関係ですが、若い方へこのような接し方ができるかが人生の後半戦でも戦える手法です。

過去の栄光にすがりつくばかりでは、60歳以降の人生を生きる道は困難です。

この項さらに続きます。