ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

定年退職後の起業はやめたほうがいいです

私が、個人事業を立ち上げ、旧知の人とお酒を飲んだとき、「よっ社長」とからかわれました。

私は個人事業主を社長と定義しておりませんし、実際、私の名刺にも肩書きは「ライター」とあるだけです。そもそも個人事業で、「オレは社長だ」と思ったところで、あまり意味はないような気がします。

私も現役時代や個人事業主になってからも同業の名刺をいただきましたが、「社長」の肩書きになっている方は見たことがありません。カメラマンとか、ジャーナリストなどなんの仕事をしているかを書いているだけです。

前にも書きましたが、個人事業は、起業にはあたらないと考えております。起業は、オフィスを構え、従業員を何人か雇用し、飲食店などの店を開くイメージです。

個人事業はパソコンなど本当にごくわずかな投資で可能ですが、起業は規模によりますが多額な借金を負います。後日書きますが60歳過ぎてからの借金などもお勧めしません、

私は60を過ぎたら、個人事業は別として本格的な起業に賛成しません。大企業の部長職で定年を迎えるとかなりの退職金が入ってきます。

人間暇になって小金があると、おおよそ答えは一つしかなく、投資、ギャンブル、起業に走るケースがあります。

若いウチは情熱もあり、一度倒産しても再度立ち直る時間はありますが、老後で倒産して、破産に近い状況になるとそれは悲惨です。

それに従業員の再就職の面倒も見なければならず、倒産した時の後始末が大変です。私は倒産取材を多く手がけていますが、代表は高齢者が多く、直撃取材しますと驚くほど当事者意識がないことに唖然とすることがあります。

本来、代表にはなってはいけない人だったのでしょうけれど、やはり社長と言われることが心地よかったのでしょうか。

それに会社の立ち上げには金融機関や友人・知人からお金を借りるなど資金繰りが最初の仕事ですが、倒産すれば友人などを裏切ることになり、信用も無くします。

長年サラリーマンをやってこられた方が起業は一番やってはいけないと考えています。

それに起業される方は、若い時からカリスマ性があり、独立心も旺盛でこういう方は実力を身につけたら、早い内に起業する方が多いのです。私は建設業界のカリスマにあふれた起業家を取材しましたが、この人は確かに雇われには向いていない方ばかりでした。

サラリーマンが身にしみた方が、果たして起業に向いているかと言えばノーです。昔、「脱サラ」という言葉が流行りましたが、60歳以降の起業は、やめた方がいいです。