ライター 長井の気ままな生活

気ままなライター生活を綴ります

60を過ぎたら仕事に楽しさが必要

ワンストップ人材になれば、高齢者でもそれなりの収入が入ってくるのだろうかと考える人もいるかも知れません。

これは正直申し上げますと、シニアを直接雇用あるいは、フリーランスとして契約するにあたってのメリットは安く使えるということです。

私は50をとうに過ぎていますが、正社員としての市場価値はゼロに近いと考えています。

再雇用制度でほぼ同じように働き、年収が250万円~300万円になるということに納得いかない人は多いです。そこでシニアからの転職活動をはじめても、相当な特殊能力を持ったとしても、年収はこの金額です。厳しいことを申しますが、これが現実です。これは勤務した企業の大小を問わず、60歳での人材市場価値はかなり厳しく見積もった方がいいです。

先日ガイヤの夜明けを見ていたときに、中国勤務での技術者が海外事業の撤退となったため、中国で仕事先を探している方が登場しました。「日本に帰国したら、ガードマンしかない」とこぼしていたシーンがあり、その技術者が保有している技術も古いものでしたので、その点については、「そうだろうな」と思いつつ見ていました。

しかし、捨てる神あれば拾う神ありで中国の中小企業がその技術者の品質管理能力を評価し、雇用することになりました。日本であれば月収20万円、多くて30万円くらいでしょうが、中国企業が提示した金額は結構破格でした。

ただし、別の技術者の話によると、中国企業はすぐに成果を求めることが多く、成果が出なければ首になることも多いようで、相当な覚悟を持って乗り込む必要があるとコメントしていました。

私は外国で働けば報酬は得られるかも知れませんが、本ブログを見る方は日本でどう生きるかと言うことに焦点をあてたいのですが、第二の人生は、「カネについてあまり言わない方がいいです」と提起したいのです。

企業の論理としては60歳を超えた人を雇用する動機は安く使いたいということです。フルタイムは無理にしても、長年の技術・技能あるいは智恵、人脈を活用して、できれば若者に伝承して欲しいと願っています。

事例を言えば、大手の設計会社で建築CADに長けていた方が退職して、中小建築会社に勤務するようになり、自分の技術を活用してイキイキと働いている人を取材したことがあります。その方は人柄もよく、若手にも好かれ、コミュニケーションの能力も高かったです。

毎日働いているわけではありませんが、週3ペースでうまくやっています。

その方のキャリアからすれば、率直なものいいを許されれば決して本意ではなかった第二の人生かも知れませんが、会社から重宝され、本人もやる気があるのでいい事例です。

私は、ある時期になれば、是非自分の能力や人材市場価値でどのくらいなのかを客観視して欲しいのです。

人間は誰しも自身を高く見積もりがちですが、客観視すれば、それほど大きな価値がないことが分かってきます。

そこで私は原稿代についてあまりうるさいことをいいません。ただし、原稿代がいくらなのか分からないケースがあるときには、さすがに言います。

私が仕事を請ける基準は、「面白いか、面白くないか」です。「面白かったらやる、面白くなかったらやらない」ということです。

私と建築CAD技術者との共通点は、仕事で楽しさを求めていることです。

私が今やっている仕事はみんな面白いのです。

ただ、これは相関関係があるか分かりませんが面白い仕事は原稿代もいいという共通項が経験上あります。

60を過ぎて細く長く働くためには、カネよりも仕事に楽しさが必要になってくると言いたいのです。