ライター 長井の気ままな生活

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権力の魔力と放しがたい魅力

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権力にひかれることは多いです。

小さな会社でも特に同族企業はこの傾向にありますが、息子に社長を譲っても全権を委任せず、会長職として社長に指示することが多いです。

昔、学校で天皇上皇になり、院政政治を行なったと習いましたが、社会人になるとそこらじゅうの会社で院政政治を見てきました。

まだ息子には任せられないと言うよりも、権力には魔力と魅力がおおいのでしょう。

考えてみると大企業でも同じです。自分と同じ考えを持つか素直な子分を社長に据えて、実権は会長、相談役、特別顧問などの名目で握り続けます。

昔のゼネコンで90歳まで実権を握り続けた人物もおり、最後まで代表職からおりず、結果その会社は一時期は倒産の危機に追い込まれました。

私はあまり老害という言葉は使いたくないのですが、こうなると老害としか言わざるを得ません。

ですから、企業の大小を問わず、社長の平均年齢は60歳くらいですが、本当に実権を握っている人物の年齢層は75歳か80歳くらいの超高齢者が日本企業のハンドルを握り続けていると想像したことがあります。

この想像が的を射ているのであれば恐ろしいことです。どのくらい数の社長が名目上なのかは調べる方法もありませんが、真の代表者の年齢は知りたいところであります。

やはり、人間は、一定の年を取れば、引退をすべきでしょう。また、仮に会社に残ったとしても本当の意味での相談役に徹することで、晩年を汚すこともないと考えます。

残りの人生は自分の好きなことに徹し、キャリアを活かし、セカンドライフに生きると言うことが人によっては難しいのでしょう。

しかし、中には、社長職を娘婿に委譲した後、あとは好きな絵画に没頭し、会社に出社もほとんどしなくなった人もいて、この方の引退劇は見事でした。

その方が言うには、親の都合で社長をやったが、本当は芸術の仕事をしたかったとのことで、第二の人生はこのくらいのことが許されてもいいと思うとのことでした。

「生涯現役」

この言葉は好きですし、私もよく使います。しかし、程度の問題であり、70歳を超えればそろそろ自身の引き際を考えても良いように思います。

権力に魅せられた人で難しいのは引き際です。

これは簡単ではありません。引き際や進退は自身の問題ですので、決断も自分で行なわなければなりません。

こうした権力者をサラリーマン時代に多く観察してきましたが、すぱっと決断するのは容易ではなく、生きることの難しさでもありました。引き際については鏡になる方が多かったです。