webニュース立ち上げからの苦労
webニュースは立ち上げの時は苦労します。
まず知名度を上げなければならないからです。私が会社を退社した頃、旧知からの誘いに応じて、webニュース記事の取材・執筆をフリー記者として担当することになったのですが、当初はものすごく苦労しました。
なにしろ知名度がまったくなく(当たり前ですが)、取材についても、「いやぁその媒体よく知らないから」と断られることが多かったのです。
特に建設業界は、警戒心もあり、取材先を見つけることに言うに言えない苦労があり、かなり往生しましたが、今は本省課長級も、「いやぁ見てますよ。あれ面白いね」と言ってくれます。
これは理解してくれるかわかりませんが、中央官庁の国土交通省本省課長級が評価し、取材に応じることは大変価値のあることなのです。
これはひとえに運営や各ライターの力量によるところが大きかったでしょう。今は、ほっとしていまして、私も骨を折ったかいがありました。
私はよく運営と意見交換し、「ブランド化を一刻も早く成功させるべきでしょう、そのためには一定の人物を登場させるよう私も頑張る」と熱を込めて話していました。
webニュースで重要なことは、基本信頼性を高めることで、その手段としては、業界でよく知られている人物を登場させることが私の役割だと認識していましたので、この1年間でほぼ成功したと断言してもいいです。
1年を過ぎて感想はと聞かれれば、「苦労は報われた」と答えます。
よく世間では、「努力すれば報われる」と励ます方が多いですが、私は、「そんなことはない、報われない苦労の方が圧倒的に多い」と経験則で話します。
実は今回の苦労は私の人生にとっては極めてまれに報われた方です。
私はこの媒体に力を注いだ理由は、結構自由にやらせてくれた運営の裁量が大きかったです。もし、「これやあれはダメ」といろいろと面倒くさい注文があったらやめていましたが、運営が太っ腹なおかげで続けることが出来ました。
思えば特殊な業界に特化し、業界紙とは別な方向で業界のホンネを語るwebニュースというのは、ランチェスター戦略の基本を実践に移したと思っています。
本来であれば、業界紙のいずれかが、人材もおり、こうした媒体をつくれる可能性があったのですが、あくまで紙にこだわりwebの重要性を認識していなかったのです。
運営としてはまさにここがブルーオーシャンと位置づけだと考えていたのかもしれません。
立ち上げの時は、業界紙のPVにとても勝てる力はありませんでした。それがたった1年で圧倒的な差をつけるに至ったのは、局地戦・一点集中主義・差別化などのランチェスターの基本に忠実だったからです。
ですので弱いから勝てないと言うことでは無く、弱くても勝てる方策を見つけることがいろんな企業の役割だと、今にして思います。