中小企業については残業はつきもの
私は大企業に勤務したことはありません。
中小・零細企業勤務しか経験がないのですが、結論から言うと残業はつきものだと思います。それも残業代が出ない裁量労働制が多かったですね。
仕事柄遅くまで残っていました。
企業30年説と申しますか、企業の寿命は長くても30年になると老朽化や不具合が出で来るとの説が流行っていた時代でもありました。
私は大学に出た頃、実はろくに就活はしていません。ですから今の大学生が真面目に企業を分析し、就活することはいいことです。
まじめに就活していればそこそこいいところに就職できたと少し後悔はしていますが、最初に就職したところは倒産していますし、ほかの会社もあとどれだけ続くかわかりません。
で残業の話ですが、企業の文化にもよりますが、残業ありきで仕事をする会社はかなり多いです。
日本の中小企業のほとんどが労基法を遵守していけばやっていけないというのも一つの真理。
残業代を申請しても、「ウチはウチ。よそはよそ」という言葉ではねつけられることがかなりあります。
今の若者が要求する働き方と中小企業の間には相当乖離があることもいなめません。
それにこれからの若者は70歳から75歳くらいまで働かなければならないこともうすうすわかっていますから、短期間で成長し、一方、ストレスも半端ない働き方については嫌気がさしています。
しかし、中小企業としてはすぐ成長してもらわないと困るのでがんがん働かせて成長させるという旧態依然の働き方が多いので、人気がないのもわかります。
今はネットもありますし、就活生も企業の評判についても詳しく検索しているでしょうから、あそこは「ブラック」と評判が立つと来なくなります。
中小企業の人事担当は受難の時を迎えています。
中小企業に「働き方を変えたら」と助言してもムダです。オーナーは70歳でも80歳でも元気な方は多く、この世代の方は、深夜まで元気に働くことになれているからです。
そのオーナーを説得するというのは性格がワンマンで頑固な方も多いため、改めることはないでしょう。
なので「ウチは人が来ない」と嘆いても仕方がありません。
ただし、私が取材した会社の中で残業がほとんどなく、福利厚生がしっかりした会社がいくつかありました。
こういう原石のような会社を探すのは簡単ではありません。
多くの会社は中途採用を行ない、現有勢力で頑張っていただき、少しでも会社の寿命を延ばしていくしか今のところ考えられません。