サザエさん一家はどこに行ったのか
長谷川町子さん原作の「サザエさん」の舞台は、世田谷区・桜新町ですが、サザエさん通りもあり、「長谷川町子美術館」もあります。
近隣の公園にサザエさん一家の銅像もありましたので撮影しました。
まあ、取材での帰り道に同博物館の裏手にひっそりとたつ銅像を見て、
「昭和も遠くなったなあ」と感じました。
昭和から平成へそして今度は新しい元号となり、また時代が変遷していきます。
そして、「今こういう家族がなかなかいないだろうな」と感慨にふけりました。
何しろ核家族化が進み、昔は大家族で一つの家に住んでいたライフスタイルが、少数の家族が同居する方向に変化し、今後は単身者が増えるというデータもあります。
私の時代でも核家族化は進展していまして、基本うちは4人暮らしでした。
それから姉の独立、両親の死、私自身や甥の結婚などさまざまな風景の変化を見つつ、
「サザエさんのような一家を見つけるのは難しい時代になったな」
という感想を持っています。
私は、昭和時代が必ずしも良いと思っていません。核家族化も時代の必然だったのでしょう。それに安易に、私は、「昔は良かった」というタイプの人間ではないのです。
親戚同士のつながりが希薄になることも、国の先進化とともに進展していきます。
「寂しいか」と聞かれますと、「いやむしろ気が楽です」と答えます。
せいぜいつきあいと言えば冠婚葬祭くらいでしょうが、それも代が変ると、だんだんとつきあいも薄くなり、最後は年賀状のみの交際くらいでしょうか。
今は私には知っている親戚はいるにしても、親と違い積極的に付き合おうとするタイプでもありません。
姉とは年1回会食して、話し合いますがほかの親戚となると、特にこちらも用件がないので無理に訪問することはありません。
姉以外の親戚が家に訪問したいという意向があればそれは一大事でよほど強いお願い事があるときですが、今のところはそういうこともありません。
サザエさんの銅像を見ながらいろいろと自分の身辺を考えることがありました。