異業種交流会にフリーライターは出席すべきではない
フリーライターは、金銭的な余裕はあまりない。ただ、特定業界での集まりには出席したい考えもある。そういう時は、後の人脈につながるから、出版社に「お金出して」と申し出ても断られることが多い。
出版社からすれば記事が欲しいのであって、人脈はライターがつくるべきという考え方だ。出版社の考えは当然だ。そこで自腹を切って参加するのは難しい。
ただし、例外はあって特定団体の会合には自腹を切って参加したことがあった。この理由は、取材でかなりお世話になり、後の太いニュースソースになりうる可能性は十分秘めていたからだ。
実際、この団体の記事は反響は大きく私もライターとして面目が立った。編集者も喜んでいた。いい関係をつくりたければ、やはり、飲み会には参加すべきだろう。
しかし、別の団体では、「うーん。この会合には出席したかったけれどなあ」と思いつつ断念したことはあった。これは金銭的なものとの天秤をかけるしかない。
それでは昔からある異業種交流会はどうだろうか。
私は出席はライターにとってはほとんど意味がないと思う。異業種交流会の勉強会の元を取ろうと皆出席している。怪しげな投資話、保険関係など持ちかけられるのがオチである。
実を言えばこういう会合に出席していつも考えることは、ライターの仕事が欲しいと言うよりもネタ元になりうるかということである。そのネタを活用してどこかのニュースサイトに話をもっていって「こういうネタがあります」と企画書を出すことを考える。
こういう異業種交流会での話はその時は盛り上がるかも知れないが、一般ウケしないネタが多い。
しかもこういう場に来る人は社長も多いが、規模からいえば小に近い。中にはホームページの文章を考えて欲しいという案件はあるかも知れないが、個人で請負うのは私は基本嫌っている。
編集プロダクションか出版社、編集部を通さないと安い仕事を頼まれる可能性が実は高いのである。だから、本を書く仕事を手伝って欲しいという依頼があっても、それがどこかの社長であれば忙しいという理由で必ず断る。
というのは、向こうからすれば売れないライターなんてこんなものだろうとライティングの仕事を安く見積もるだろうし、仕事の安請負になる。それほどばかばかしいことはない。
それよりも仕事が欲しければつきあいのある編集者にどんどん企画書を送り、ヒントのためのニュースサイトをチェックした方が有益だ。