ライター 長井の気ままな生活

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中年ニート120万人に。全体のニートは177万人

www.nikkei.com

上記の日経新聞によれば、中年ニートは120万だという。

OECDニートの定義は「働いておらず、教育や職業訓練を受けていない15~29歳の男女」というもの。それに対して日本ではニートを「15~34歳の非労働力人口のうち家事も通学もしていない男女」(厚生労働省)としている。

先進国特有の病気だ。

 

OECDは30歳、日本は35歳を超えると「ニート」には含まれなくなる。統計に表れるニート(15~34歳)は57万人。ニート高齢化し、中年ニートとあわせると177万人。

 

ところで現役の時に働いていたときに、こうしたニートの人たちを建設業界に働かせればいいという意見もあったが、私は、「本人も望んでいないので無理でしょう」と答えた。

ライターをやっている私も傍目から見ればニートかも知れないと思うことがある。何しろ、つい最近まで朝、出勤して、夜遅くになると帰宅するライフスタイルだったが、今は取材するときに外出するか、近くのコンビニでコーヒーを飲む一息するというスタイルが身についた。

近所からは、「あのおっさん、朝出勤もしていないで何しているのだろう」と思われているかも知れない。

私の場合は高齢ニートと呼ばれるものか。ところでニートの人々は生活に飽きてこないかという疑問もあるが、それでも仕事をしたくないのだから、2ch、ゲームその他今は暇をつぶせるモノが多くある。

夏目漱石の時代には、「高等遊民」という言葉もあるが、これも今で言うニートだろう。ちなみに、この中年ニートの人口は岩手県に匹敵する。

 

ニートが食べていける事情は様々あるだろう。一番考えられるのは親が面倒を見ているか親の資産を受け継いで働く必要が無くなったなどだ。特に50代で親が亡くなって一定の資産を引き継ぐと、働き続けるか迷い、働きやすい職場であればそのまま続け、働きにくい職場であれば辞めて、なにがしかの別の仕事をしている両方のパターンを知っている。

 

貴重な労働力だから働かせろという意見についてはニートに合う仕事場が今日本にあるかそもそも疑問だ。そもそも中年ニートは就労支援も受けられない。

 

本来であれば活躍する場がいくつかあったのだが、それが見つからなかったこともやや気の毒に思う。

 

そうはいってもニートが増えるとただでさえ人手不足なのに、社会全体が労働人口が不足している中、生活保護の受給など社会保障の増加につながる。

 

甘えだと言われるかも知れないがニートから復帰してフルタイムの仕事をするのは非常に難しいと想像している。軽いアルバイトの仕事であればその仕事に誘導させるような支援システムが必要だ。

 

頭の痛い話だが、中年ニートが活躍できる優しい社会をもう少し考えられないかと思うことがある。

日本社会は、こうした中年ニートを自己責任と切り捨ててきた。なんでも自己責任と連呼する社会がいいとは言えないと思う。